クレジットカードを1枚だけ持っていても、その恩恵を最大限に受けられているとは限りません。実は、賢く2枚のカードを組み合わせることで、ポイント還元率を大幅にアップさせたり、様々な特典を効率よく受けたりすることができるのです。この記事では、クレジットカードの最強の組み合わせや、メインカード・サブカードにおすすめのカード、そしてポイントを効率的に貯めるコツについてご紹介します。
クレジットカード2枚持ちのメリット
クレジットカードを2枚持つことには、実はたくさんのメリットがあります。まず、メインカードとサブカードを使い分けることで、それぞれのカードの特徴を最大限に活かせます。例えば、日常的な買い物には還元率の高いカードを使い、特定の店舗では優待特典のあるカードを使うといった具合です。
また、2枚持ちによってポイント還元率を最大化できるのも大きな魅力です。カードによって還元率が高い支払い先が異なるため、それぞれの場面で最適なカードを使うことで、トータルの還元率をアップさせることができます。
さらに、1枚のカードが使えなくなった場合のリスク分散にもなります。カードの紛失や盗難、システムトラブルなどで一時的に使えなくなっても、もう1枚あれば安心です。
最強の組み合わせパターン
高還元率カード×特定店舗優待カード
日常的な買い物全般で使える高還元率のカードと、よく利用する特定店舗で優待がある専門カードの組み合わせは非常に効果的です。例えば、基本還元率が高い楽天カードと、イオンでの買い物が多い方ならイオンカードの組み合わせが考えられます。
この組み合わせの年間還元額の目安は以下のとおりです。
支出項目 | 月間支出 | 使用カード | 還元率 | 月間還元額 |
---|---|---|---|---|
日常の買い物 | 10万円 | 楽天カード | 1.0% | 1,000円 |
イオンでの買い物 | 3万円 | イオンカード | 1.5% | 450円 |
合計 | 13万円 | 1,450円 |
年間では約17,400円のポイント還元になります。単一のカードだけを使っていた場合と比べると、数千円の差が生まれることも珍しくありません。
年会費無料カード×年会費有料プレミアムカード
コスパを重視するなら、年会費無料カードと年会費有料のプレミアムカードの組み合わせも魅力的です。年会費無料カードは日常的な支払いに、プレミアムカードは旅行保険や空港ラウンジなどの特典が必要な場面で使い分けることで、年会費以上の価値を得ることができます。
例えば、年会費無料のPayPayカードと、年会費11,000円のセゾンプラチナ・ビジネス・アメリカン・エキスプレス・カードの組み合わせなら、日常使いはPayPayカードで済ませつつ、出張や旅行時にはセゾンカードの手厚い保険や空港ラウンジサービスを利用できます。
汎用ポイントカード×航空系マイルカード
貯めたポイントの使い道を広げたい方には、汎用ポイントカードと航空系マイルカードの組み合わせがおすすめです。例えば、三井住友カードとANAカードを組み合わせれば、日常の買い物ではVポイントを貯めつつ、旅行関連の支出ではマイルを効率よく貯められます。
また、多くの汎用ポイントは航空会社のマイルに移行できるため、ポイントをマイルに集約して効率的に旅行に活用することも可能です。例えば、三井住友カードで貯めたVポイントはANAマイルに交換でき、旅行好きな方にとっては大きなメリットになります。
おすすめのメインカード
楽天カード
楽天カードは、基本還元率1%と高めの設定に加え、楽天市場での買い物なら最大3%の還元率になるため、オンラインショッピングをよくする方に特におすすめです。また、年会費無料で維持費の心配がなく、楽天ポイントは様々な場所で使えるため汎用性も高いです。
楽天経済圏(楽天市場、楽天トラベル、楽天モバイルなど)を活用している方なら、ポイントの相乗効果でさらにお得になります。例えば、楽天市場でのお買い物なら、SPU(スーパーポイントアッププログラム)により、楽天カードを使うだけで+1倍のポイントが加算されます。
三井住友カード
三井住友カードは、特にナンバーレスタイプが注目を集めています。カード番号が記載されていないため、セキュリティ面で安心感があります。また、コンビニやスーパーなど身近な店舗でのポイント還元率が高く、iDとの連携により、タッチ決済の手軽さも魅力です。
特に「三井住友カード(NL)」は年会費無料で、コンビニエンスストア、飲食店、オンラインショッピングでの還元率が最大5%と高めに設定されています。日常使いのメインカードとして非常に使いやすい一枚です。
PayPayカード
PayPayカードは、PayPayとの連携が最大の魅力です。カード利用額の1%がPayPayポイントとして還元されるだけでなく、PayPay支払い時にもポイントが貯まるため、二重取りが可能になります。
また、Yahoo!ショッピングやLOHACOでの買い物では還元率が最大5%になるなど、日常使いでもポイントが貯まりやすい設計になっています。年会費無料で維持費の心配がないのも大きなメリットです。
おすすめのサブカード
dカード
dカードは、ドコモユーザーなら特に恩恵を受けられるカードです。ドコモの携帯料金の支払いで10%のdポイントが還元されるため、家族分の携帯料金をまとめて支払うとかなりのポイントになります。
また、ローソンやマクドナルドなどの提携店では通常より高い還元率でポイントが貯まります。例えば、ローソンでの買い物なら、dカード支払いで2%のポイント還元を受けられます。コンビニでの買い物が多い方にとっては、サブカードとして持っておくと便利です。
イオンカード
イオンカードは、イオン系列店での買い物がお得になるカードです。毎月20日・30日のお客さま感謝デーには5%オフになるほか、イオンシネマの割引や、WAONポイントの二重取りなど、イオンユーザーにとってのメリットが満載です。
食費や日用品をイオンでまとめ買いする習慣がある方なら、サブカードとして持っておくと家計の節約に大いに役立ちます。年会費無料で維持費の心配がないのも魅力的です。
JCBカード
JCBカードは、国内旅行での優待特典が充実しています。全国の有名温泉地や観光スポットで割引や特典が受けられるため、旅行好きな方にはぴったりです。
また、Apple Payとの相性も良く、iPhoneユーザーならスマートフォンだけで支払いができる手軽さも魅力です。国内旅行をよくする方や、キャッシュレス決済を活用したい方におすすめのサブカードと言えるでしょう。
目的別おすすめ組み合わせ
日常の買い物で効率よくポイントを貯めたい人向け
日常の買い物でポイントを効率よく貯めたい方には、スーパーやドラッグストアでお得なカードの組み合わせがおすすめです。例えば、イオンカードと楽天カードの組み合わせなら、イオンでの買い物はイオンカードで、それ以外の日常の買い物は楽天カードで支払うことで、効率よくポイントを貯められます。
公共料金の支払いでポイントを最大化するなら、電気・ガス・水道料金の支払いに対して高還元率を設定しているカードを選ぶと良いでしょう。例えば、三井住友カードなら公共料金の支払いでも基本還元率が適用されるため、固定費の支払いでもしっかりポイントが貯まります。
旅行好きな人向け
旅行を頻繁にする方には、航空系カードとホテル優待カードの組み合わせが効果的です。例えば、ANAカードとマリオットボンヴォイアメリカン・エキスプレス・カードを組み合わせれば、飛行機の利用でマイルを貯めつつ、ホテル宿泊でも特典を受けられます。
ただし、旅行保険の重複には注意が必要です。多くのプレミアムカードには海外旅行保険が付帯していますが、複数のカードで保険が重複しても補償額が合算されるわけではありません。必要十分な保険が付帯しているカードを1枚選び、他のカードは別の特典を重視して選ぶと良いでしょう。
ネットショッピングをよくする人向け
ネットショッピングをよくする方には、ECサイト連携カードの活用がおすすめです。例えば、楽天カードとYahoo! JAPANカードの組み合わせなら、楽天市場での買い物は楽天カードで、Yahoo!ショッピングでの買い物はYahoo! JAPANカードで支払うことで、それぞれ高い還元率を享受できます。
また、季節ごとのキャンペーンも見逃せません。多くのクレジットカードでは、ボーナスシーズンや年末年始、ゴールデンウィークなどにポイント還元率アップキャンペーンを実施しています。こうしたキャンペーン情報をこまめにチェックし、大きな買い物のタイミングを調整することで、より効率的にポイントを貯められます。
ポイントを効率的に貯めるコツ
支払い先ごとの最適なカード選び
ポイントを効率的に貯めるには、支払い先ごとに最適なカードを選ぶことが重要です。固定費の支払いカードを見直すだけでも、年間のポイント還元額は大きく変わります。例えば、電気・ガス・水道などの公共料金、携帯電話料金、インターネット料金などの支払いに、それぞれ還元率の高いカードを選んで設定しましょう。
少額決済の賢い使い分けも効果的です。コンビニでの少額決済には、還元率の高いカードを使うことで、小さな買い物でもポイントを着実に積み上げることができます。例えば、三井住友カード(NL)ならコンビニでの買い物で最大5%の還元を受けられるため、日常的な少額決済に最適です。
ポイントアップキャンペーンの活用
多くのクレジットカードでは、定期的にポイントアップキャンペーンを実施しています。こうしたキャンペーン情報を定期的にチェックし、活用することで、通常よりも多くのポイントを獲得できます。
カード会社のアプリやメールマガジンに登録しておくと、キャンペーン情報をタイムリーに入手できます。特に、入会後数ヶ月間は還元率がアップするケースが多いため、新規入会時のキャンペーンを最大限に活用しましょう。
お得なキャンペーンは時期によって傾向があります。例えば、年末年始やゴールデンウィーク、お中元・お歳暮シーズンなどは、多くのカード会社がポイントアップキャンペーンを実施する傾向にあります。大きな買い物を計画している場合は、こうした時期に合わせると良いでしょう。
家族カードの活用方法
家族カードを活用すれば、家計の支出を一本化してポイントを効率よく貯められます。本会員のカードと家族カードの利用分を合算してポイントが計算されるため、家族全員の支出をまとめることで、より多くのポイントを獲得できます。
また、家族間でのポイント共有も便利です。例えば、楽天カードなら家族それぞれが貯めた楽天ポイントを家族間で共有することができます。家族全員で協力してポイントを貯め、効率的に使うことで、家計の節約につながります。
クレジットカード2枚持ちの注意点
年会費の総額管理
クレジットカードを複数持つ際には、年会費の総額管理が重要です。年会費と還元額の損益分岐点を計算し、本当に元が取れるかどうかを検討しましょう。例えば、年会費が10,000円のカードなら、還元率1%の場合、年間100万円以上の利用がないと元が取れません。
年会費無料カードの活用も一つの方法です。年会費無料のカードでも高還元率のものは多いため、年会費有料カードと無料カードを組み合わせることで、コストを抑えつつ特典を最大限に活用できます。
支払い管理の煩雑さへの対策
複数のカードを持つと、支払い管理が煩雑になりがちです。明細確認の習慣化が大切です。各カードの利用明細を定期的にチェックし、不正利用や想定外の請求がないか確認しましょう。多くのカード会社ではアプリやウェブサイトで簡単に明細を確認できます。
支払い日の管理方法も工夫が必要です。複数のカードの支払い日が異なると管理が大変なため、可能であれば支払い日を統一するとよいでしょう。また、口座引き落としの設定を忘れずに行い、延滞を防ぎましょう。
セキュリティ対策
複数のカードを持つ場合、セキュリティ対策はより重要になります。不正利用への備えとして、カード会社が提供する不正利用検知サービスや利用通知サービスに登録しておくと安心です。また、定期的に利用明細をチェックし、身に覚えのない請求があれば早急にカード会社に連絡しましょう。
カード情報管理のポイントとしては、カード番号やセキュリティコードを安易にメモしたり保存したりしないことが大切です。特にオンラインショッピングでは、信頼できるサイトでのみカード情報を入力し、公共のWi-Fiでの入力は避けるようにしましょう。
まとめ
クレジットカードの最強の2枚組み合わせは、自分のライフスタイルや利用頻度によって異なります。高還元率カードと特定店舗優待カードの組み合わせや、年会費無料カードとプレミアムカードの組み合わせなど、自分に合った選び方をすることが大切です。
メインカードとサブカードを賢く使い分け、支払い先ごとに最適なカードを選ぶことで、年間数万円のポイント還元を得ることも可能です。ポイントアップキャンペーンの活用や家族カードの利用も、効率的なポイント獲得の鍵となります。
定期的にカードの組み合わせを見直し、自分の生活パターンに合わせて最適化することで、より多くのポイントを貯めることができるでしょう。