クレジットカードの選択肢が多い中で、dカード GOLDは特にドコモユーザーから高い関心を集めています。「ドコモ料金の10%還元」という魅力的な特典がある一方で、「思ったほど得をしない」「騙された気分」という声も聞かれます。本当のところはどうなのでしょうか?
この記事では、dカード GOLDの基本情報から実際のメリット、「騙された」という評判の真相、そして効率的なポイントの貯め方まで詳しく解説します。年会費に見合った価値があるのか、どんな人に向いているのかを客観的に検証していきましょう。
dカード GOLDの基本情報と特徴
年会費と基本還元率
dカード GOLDは、年会費11,000円(税込)のゴールドカードです。一般的なクレジットカードと比べると年会費は高めですが、その分特典も充実しています。基本還元率は1%で、100円につき1ポイントのdポイントが貯まります。
dカード GOLDの基本情報を表にまとめると以下のようになります。
項目 | 内容 |
---|---|
年会費 | 11,000円(税込) |
基本還元率 | 1%(100円で1ポイント) |
国際ブランド | VISA・Mastercard |
発行会社 | NTTドコモ |
申込条件 | 満20歳以上で安定した収入のある方 |
家族カード | あり(年会費1,100円) |
ドコモユーザー向け特典の全容
dカード GOLDの最大の魅力は、ドコモユーザー向けの特典です。毎月のドコモ携帯電話料金や、ドコモ光の利用料金に対して10%のポイント還元が受けられます。これは年間で考えると大きな金額になる可能性があります。
また、ドコモの携帯電話を紛失・破損した場合に修理・交換費用の一部を補償する「ケータイ補償サービス」も付帯しています。最大で10万円まで補償されるため、高額なスマートフォンを使用している方には心強い特典です。
さらに、dカード GOLDを持っていると、ドコモオンラインショップでの機種変更時に頭金が無料になったり、dポイントクラブのステージが一段階アップしたりするなど、ドコモユーザーならではの特典が多数あります。
一般カード(dカード)との違い
dカード GOLDと一般のdカードには、年会費以外にも多くの違いがあります。両者の主な違いを表で比較してみましょう。
項目 | dカード GOLD | dカード |
---|---|---|
年会費 | 11,000円(税込) | 永年無料 |
ドコモ料金還元率 | 10% | 3% |
基本還元率 | 1% | 1% |
空港ラウンジ | 国内主要空港で無料 | なし |
海外旅行保険 | 最高1億円 | 最高2,000万円 |
ケータイ補償 | あり(最大10万円) | なし |
年間利用特典 | 100万円以上で1万円分のクーポン | なし |
このように、dカード GOLDは年会費がかかる分、ドコモ料金の還元率が高く、旅行保険やラウンジ利用などの付帯サービスも充実しています。
「騙された」という評判の真相
10%還元に関する誤解
「dカード GOLDで10%還元」という宣伝文句を見て入会したものの、「思ったより還元されない」という声があります。この誤解の原因は、10%還元の対象がドコモの携帯電話料金とドコモ光の利用料金に限定されていることにあります。
一般的な買い物やサービスの利用では基本還元率の1%しか還元されないため、ドコモサービスをあまり利用していない方にとっては、期待していたほどのメリットを感じられないことがあります。
また、10%還元も上限があり、携帯電話料金は1回線あたり月額20,000円まで、ドコモ光は1契約あたり月額10,000円までとなっています。高額プランを利用している場合、すべての料金に10%還元が適用されるわけではないことも知っておく必要があります。
ポイント還元の対象範囲の制限
dカード GOLDのポイント還元には、いくつかの制限があります。例えば、ドコモの携帯電話料金でも、端末代金の分割払いやコンテンツ利用料などは10%還元の対象外です。また、公共料金や税金の支払いなど、一部の支払いはポイント還元の対象外となっています。
このような制限を知らずに入会すると、「思ったよりポイントが貯まらない」と感じることがあるでしょう。カードの特典を最大限に活用するためには、ポイント還元の対象範囲をしっかり理解しておくことが大切です。
家族カードがないと適用されない家族分の携帯料金
もう一つの誤解は、家族のドコモ携帯料金に対する10%還元についてです。家族のドコモ携帯料金に対して10%還元を受けるためには、家族カード(年会費1,100円)を発行する必要があります。
本会員のカードで家族の携帯料金を支払っても、10%還元は適用されません。この点を知らずに入会すると、「家族の分も含めて10%還元されると思っていたのに」と不満を感じることになります。
dカード GOLDの本当のメリット
ドコモ料金の10%ポイント還元の仕組み
dカード GOLDの最大のメリットは、やはりドコモ料金の10%ポイント還元です。この還元の仕組みを詳しく見てみましょう。
ドコモの携帯電話料金やドコモ光の利用料金をdカード GOLDで支払うと、通常の1%還元に加えて、9%分のポイントが翌月末頃に特典ポイントとして付与されます。合計で10%の還元となるわけです。
例えば、月々の携帯電話料金が8,000円の場合、通常の1%還元で80ポイント、特典ポイントとして720ポイントが付与され、合計800ポイント(800円相当)が還元されます。年間では9,600円相当のポイントが貯まる計算になります。
ケータイ補償サービスの内容
dカード GOLDには、ドコモの携帯電話を紛失・破損した場合に修理・交換費用の一部を補償する「ケータイ補償サービス」が付帯しています。このサービスは、ドコモの有料オプションである「ケータイ補償サービス」(月額550円)と同等のサービスを無料で受けられるものです。
補償内容は以下の通りです。
項目 | 内容 |
---|---|
補償上限額 | 年間10万円まで |
自己負担金 | 5,500円(税込) |
補償回数 | 年2回まで |
対象機種 | dカード GOLDで購入したドコモの携帯電話 |
最新のスマートフォンは10万円を超える高額なものも多いため、この補償サービスは大きな安心感をもたらします。特に、スマートフォンを頻繁に使用する方や、過去に落として画面を割ってしまった経験がある方には、大きなメリットとなるでしょう。
国内主要空港ラウンジ無料利用の特典
dカード GOLDを持っていると、国内の主要空港にあるラウンジを無料で利用できます。対象となるのは、成田空港、羽田空港、関西国際空港、中部国際空港、福岡空港、新千歳空港などの主要空港にあるラウンジです。
ラウンジでは、ソフトドリンクやアルコール、軽食などが無料で提供され、Wi-Fiや充電設備も利用できます。出発前のひとときを快適に過ごせるため、年に数回でも飛行機を利用する方にとっては魅力的な特典です。
一般的にラウンジの利用料は1回あたり1,000円〜3,000円程度するため、年に数回利用するだけでも大きな節約になります。
dカード GOLDでポイントを効率よく貯める方法
家族全員でドコモを使う戦略
dカード GOLDでポイントを効率よく貯めるなら、家族全員がドコモを利用するのがおすすめです。家族カード(年会費1,100円)を発行すれば、家族の携帯電話料金にも10%還元が適用されます。
例えば、4人家族で1人あたりの携帯料金が月5,000円だとすると、年間で24万円の支払いになります。これに10%還元が適用されれば、年間2万4,000円相当のポイントが貯まる計算です。
家族カードの年会費1,100円を考慮しても、十分にお得と言えるでしょう。ただし、家族カードの発行には本会員の承認が必要で、家族カードの利用限度額は本会員の利用限度額の範囲内となります。
ドコモ光への加入でポイント増量
ドコモの携帯電話だけでなく、ドコモ光も契約していると、さらにポイントが貯まりやすくなります。ドコモ光の基本料金も10%還元の対象となるため、月額料金が5,000円だとすると、年間6,000円相当のポイントが還元されます。
また、ドコモ光とドコモの携帯電話をセットで契約すると「ドコモ光セット割」が適用され、携帯電話料金が毎月最大1,100円割引になります。この割引は10%還元の対象外ですが、年間で最大1万3,200円の節約になるため、総合的に見るとかなりお得です。
dポイント特約店の活用術
dポイントは、ローソン、マクドナルド、スターバックスなど、全国約100万店の加盟店で利用できます。これらの店舗では、通常の1%還元に加えて、特約店独自のポイント還元があるため、効率よくポイントを貯められます。
例えば、ローソンでは通常の1%還元に加えて、dポイントカードを提示すると200円につき1ポイント(0.5%相当)が加算されます。マクドナルドでは、モバイルオーダーを利用すると、通常の1%還元に加えて、注文金額の5%分のポイントが還元されます。
こうした特約店を積極的に利用することで、ポイントの貯まるスピードを加速させることができます。
dカードポイントUPモールの利用テクニック
dカードポイントUPモールは、dカード会員専用のオンラインショッピングモールです。Amazon、楽天市場、Yahoo!ショッピングなど、普段よく利用するネットショップも多数参加しています。
ポイントUPモール経由で買い物をすると、通常の1%還元に加えて、ショップごとに設定された還元率(2%〜20%程度)でポイントが上乗せされます。例えば、還元率が5%のショップで1万円の買い物をすると、通常の100ポイントに加えて、500ポイントが追加で貯まります。
特に高額な買い物をする際は、ポイントUPモール経由で購入することで、大量のポイントを獲得できます。ただし、ショップによっては一部商品がポイント還元の対象外となる場合もあるため、事前に確認しておくとよいでしょう。
dカード GOLDの年間利用特典を活用する
年間100万円利用で得られる1万円分のクーポン
dカード GOLDには、年間100万円以上の利用で1万円分のクーポンがもらえる特典があります。このクーポンは、ドコモオンラインショップでの機種変更時に使用できるほか、dポイントに交換することも可能です。
年間100万円というと月平均で約8万3,000円の利用が必要ですが、家族の携帯電話料金や公共料金、日常の買い物などをすべてdカード GOLDで支払えば、達成は難しくありません。
例えば、月々の携帯電話料金が家族合わせて2万円、ドコモ光が5,000円、その他の生活費(食費、日用品、交通費など)が5万円だとすると、月々の利用額は7万5,000円となります。これに加えて、旅行や家電の購入など、年に数回の大きな出費があれば、年間100万円の利用は十分に達成可能です。
特典を最大限に活用するための使い方
dカード GOLDの特典を最大限に活用するためには、日常的な支出をできるだけdカード GOLDに集約することがポイントです。携帯電話料金やインターネット料金はもちろん、電気・ガス・水道などの公共料金、定期的な支払い(サブスクリプションサービスなど)もdカード GOLDで支払うようにしましょう。
また、高額な買い物をする際は、ポイントUPモール経由で購入することで、ポイント還元率を大幅に高めることができます。特に、家電や家具、旅行などの高額商品は、ポイントUPモール経由で購入することで、数千ポイントの差が生まれることもあります。
さらに、dポイントが貯まったら、効率的に使うことも大切です。dポイントは、1ポイント=1円として様々な店舗で使えますが、ポイントアップキャンペーンなどを利用すると、より高い価値で使うことができます。例えば、ドコモオンラインショップでのポイント利用時に、ポイントの価値が1.5倍になるキャンペーンなどを活用するとよいでしょう。
dカード GOLDが向いている人・向いていない人
ドコモユーザーが得られる具体的なメリット
dカード GOLDは、ドコモユーザーにとって非常に魅力的なカードです。特に以下のような方には大きなメリットがあります。
- 家族全員がドコモを利用している方
- 毎月の携帯電話料金が高い方(データ容量の大きいプランを利用している方など)
- ドコモ光を契約している方
- スマートフォンを頻繁に機種変更する方
- 年に数回以上、飛行機を利用する方
例えば、家族4人がドコモを利用していて、月々の携帯電話料金が合計3万円、ドコモ光の料金が5,000円だとすると、年間で4万2,000円相当のポイントが還元されます。年会費の11,000円を差し引いても、3万1,000円のプラスとなります。
非ドコモユーザーでも元が取れるケース
ドコモユーザーでなくても、以下のような方にはdカード GOLDのメリットがあります。
- 年に何度も飛行機を利用する方(空港ラウンジの利用価値が高い)
- 海外旅行によく行く方(海外旅行保険の補償額が高い)
- ショッピングでの利用額が多く、年間100万円以上の利用が見込める方
- dポイント加盟店をよく利用する方
例えば、年に10回飛行機を利用し、そのたびに空港ラウンジを利用するとすれば、ラウンジ利用料だけで2万円〜3万円相当の価値があります。また、海外旅行に年に数回行く方にとっては、最高1億円の海外旅行保険が自動付帯するのは大きな安心感です。
年会費の元を取るための最低限の利用額
dカード GOLDの年会費11,000円の元を取るためには、どの程度の利用が必要なのでしょうか。
ドコモユーザーの場合、10%還元の特典を活用することで、比較的簡単に年会費以上の価値を得ることができます。例えば、月々のドコモ料金が1万円だとすると、年間で1万2,000円相当のポイントが還元されるため、年会費の元は取れる計算です。
非ドコモユーザーの場合は、基本還元率が1%なので、年間110万円以上の利用が必要となります。ただし、ポイントUPモールや特約店での買い物、空港ラウンジの利用など、他の特典も含めて総合的に考えると、もう少し少ない利用額でも元が取れる可能性があります。
まとめ:dカード GOLDを賢く使いこなすポイント
dカード GOLDは、ドコモユーザーにとって非常にお得なカードですが、その特典を最大限に活用するには正しい使い方が重要です。10%還元の対象範囲や制限をしっかり理解し、家族カードの活用やポイントUPモールの利用など、効率的なポイントの貯め方を実践しましょう。
ドコモユーザーでない方は、年会費に見合うだけの特典が得られるかどうか、自分の生活スタイルに合わせて慎重に検討することをおすすめします。年間の利用額や飛行機の利用頻度などを考慮して、総合的に判断するとよいでしょう。