
最終更新日:2020年4月13日
40代という年代はビジネスパーソンとして成熟期といえると思いますが、その一方で、まだ新しいことを始める時間も残されている年代でもあります。
そこで、今回は現状の仕事を辞めたいと考えている40代の方に参考になればと思い、以下の点をお話ししたいと思います。
40代は、若くはないですが「終わってもいない」わけです。
40代になってから自身の現状の仕事を見直して「新しい分野にチャレンジしたいから、今の仕事を辞めたい」と考える人も少なくはないのです。
そこで、今回は現状の仕事を辞めたいと考えている40代の方に参考になればと思い、以下の点をお話ししたいと思います。
40代で仕事を辞めたいと思ったらまず受け入れなければいけない現実
若い人が「仕事を辞めたい」と言うのと、40代の人が「仕事を辞めたい」と言うのとでは、深刻度合いがかなり違います。40代は、社会人としても中堅からベテランに入る世代ですし、家庭を持っている人も少なくないでしょう。
仕事を辞めるとなると、世間体もかなり気になるところです。
- 会社で何か問題を起こしたのでは?
- 仕事ができなくてリストラされたのでは?
- 家族が大変だよね・・・
このような周囲のつぶやきも耳にすることもあるかもしれません。
既婚者であるなら、あなたが仕事を辞めたことで配偶者は大きなストレスを感じるかもしれませんし、親からも心配されるでしょう。

さらにもっとも考えなければいけないのが、仕事を辞めたあと現在の貯金でどのくらいの間生活できるかということです。
仮に失業給付金を受給するとしても、金額的には直近の月給の5割から多くても8割り程度ですし、給付期間も限られますから、そうあてにはできません。
再就職先のあてがあるのであれば話しは別ですが、そうでない場合は、退職すると無職になるわけですから、1ヶ月にどのくらいの生活費が必要なのかを事前に把握しておくべきです。
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直近の収入によって税率が違ってきますし、家族構成によっても違ってきますが、家族4人(妻・子供2人)で1ヶ月生活するための費用はおおむね以下のような感じではないでしょか?
仕事を辞めた場合の1ヶ月の生活費 | |
---|---|
衣食住 | 約250,000円 |
水道光熱費 | |
通信費 | |
国民年金 | 約16,000円×2名分=32,000円 |
国民健康保険 | 約20,000円×2名分=40,000円 |
住民税 | 約20,000円 |
合計 | 約350,000円 |
ご覧のように、家族4人ですと、低く見積もっても35万円ほどかかるわけです。
これに加え、車や家のローンなどもあれば、これよりもっと金額が増えてしまう可能性もあります。
何よりも、会社に雇われていた頃に比べ、税金も高くなります。
ですので、現状の仕事を辞めるということは、自分自身と家族に精神的・経済的負担がかかることを十分に理解しておくべきです。
これまでのことを踏まえると、40代で仕事を辞めようと思った場合、市場から必要とされる40代にはどのような特徴があるのかをしっかり押さえた上で、慎重に行動していくべきだと言えます。
40代で転職に成功する人の特徴
①課題解決系の求人ニーズにマッチしている
本記事の筆者である私は、以前、転職サービス会社(人材紹介会社)に約10年間勤務していました。
その中で日々たくさんの企業から人材の依頼を受けましたが、その依頼のパターンは2つありました。
- 事前に社内で打ち合わせし、年齢・スキル・学歴・転職回数などの採用条件を事前に設定した上で、それに適合した人材を依頼されるケース
- 事業を進めていく上で、課題になっている部分を解決するための人材を依頼されるケース
しかし、②のケースについては、そうではなく、あくまでも「自社が抱える課題を解決できる人材」が対象になるため、40代でも十分採用されるチャンスがあります。
よく考えれば、そのような高度な仕事を大学を出たばかりの新卒や、経験の浅い若手の転職希望者に務まるはずがありません。
例えば、多額のお金をつぎ込み、設備投資をした会社は、その機械にトラブルが発生した時のために、すぐに対応できる専門知識と技術がある人材が欲しいわけです。

事業を前進させるために“今”スキルを持っている人材が必要なのです。
ですので、こうした求人案件は出現率は少ないものの、経験やスキルのある40代、50代が逆に優遇される場合が多いのです。
もし、あなたがこれまでの仕事で何かの経験やスキルがあるのなら、それは転職する上で大きな武器になり得ます。
あなたが転職を希望する40代であるならば、自分が持つどんなスキルが、どんな企業に通用するかを、よく考えるとよいと思います。
40代で転職できる人の特徴
②柔軟性のある人
転職サービスに登録する40代の転職希望者の中には、希望する会社の条件を断固変えない人がとても多いです。
それは、やりたい仕事や会社でのポジション、収入などの希望です。具体例をあげると以下のような具合でオファーを辞退しまくるのです。
- この仕事をやらせてもらえないのであれば辞退
- この役職でスタートできないのであれば辞退
- この収入でなければ辞退
面接時に自分の希望を相手(企業)に伝えること自体は問題ないのですが、上手に伝えないと、「柔軟性のない人」とか「頑固で扱いにくい人」ととらえられてしまうことも多いです。
最終的には「自分の都合ばかりを考えている人」と評価されてしまうかもしれません。
一方、柔軟性のある思考を持っている人は、40代であってもスムーズに転職できるのです。例えば以下のような感じなのです。
(40代で転職できる人の思考)

入社後の貢献度によっては、1、2年後に会社から自分の希望する条件(収入・ポジションなど)が提示される可能性があるよね!
このような、柔軟かつ長期的な思考を持って企業と交渉していくわけです。
そもそも、こちらの提示した条件を企業がのんだところで、その条件がこの先ずっと保たれる保証などありません。
企業とは業績が良くなったり悪くなったりするものですから、現状の雇用条件を永遠に保てるわけないのです。
ですので、思考に余裕を持たせ、柔軟に考えていくべきです。
40代で転職できる人の特徴③
採用する側の気持をくみ取れる
40代を中途採用する場合、企業側はそれに伴うリスクも当然考えます。
(採用担当者の本音)
うちの若手社員とうまくやれるだろうか?経験豊富なのはいいが、それが逆に裏目に出てしまうことはないだろうか?

しかし、転職に成功する40代は、こういった採用者側が危惧するであろう因子をしっかり理解した上で面談に臨むため、自己本位な印象を与えず「この人ちゃんとわかっているんだな」と相手に安心感を与えることができます。
こういったことが採用を引き寄せるのです。
まとめ
これまで、40代で転職できる人の特徴を3つあげました。もし、あなたが現在40代で、現状の仕事を辞めたい、新しい仕事にチャレンジしたい場合は、ぜひここで紹介した3つを参考にして、再就職活動に臨んでいただければと思います。
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最終更新日:2020年4月13日